2023年長崎県職員募集
長崎県人事委員会
職種紹介

畜産

【主な配属先】農林部、各振興局、農林技術開発センター、肉用牛改良センター、農業大学校など

次世代を担うエリート種雄牛の生産に力を注ぐ
平成31年度入庁
肉用牛改良センター
業務課 改良技術班

北嶋 光陽

きたじま
こうよう

※勤務先は令和3年度時点

 人工授精が広く普及している和牛の世界。口どけの良い脂肪交雑で全国的にも高く評価されている長崎和牛も例外ではありません。優れた血統の子牛を残すには、種雄牛の確保が必要不可欠。肉用牛改良センターでは県有の種雄牛から精液を採取し、量や精子数などの状態を顕微鏡で検査した後、希釈液と混ぜてマイナス190℃の液体窒素で凍結。県内の畜産農家に配布され、子牛の生産に使われています。この凍結精液は仮死状態。精子をつめたストローをお湯につけると元気な状態に戻り、半永久的に保存することができます。
 金太郎3に勝乃幸、百合幸に晴太郎。これは全てセンターで保有している種雄牛の名前です。彼らは言ってみればエリート中のエリート。かつて長崎県には「平茂晴」というレジェンドがいました。これに匹敵するような優秀な種雄牛を生み出すことも、私たちの重要なミッションの一つ。おいしい長崎和牛のために、長年改良を重ねています。
 しかし、結果がすぐには出ないのがこの仕事の難しいところ。精液を雌牛に種付けし、妊娠期間が280~300日。さらに肉用牛として出荷されるまでに28~30か月と、かなり時間がかかります。そのぶん畜産農家から肉用牛改良センターの種雄牛に対していい評価を得られた喜びは何物にも代えられません。また長崎県は子牛の生産が盛ん。県外からも買い付けに来る人がいるほどです。その一翼を担う仕事を精一杯がんばりたいと思います。

私が考えるナガサキのミライ

 長崎県といえば「長崎和牛」と言われるような知名度を得て、和牛生産で畜産農家がもうかる県にすること。私もプライベートで長崎和牛を食べますが、脂のとろけ具合やバランス感が最高だと思います。日本全国にはライバル和牛がたくさんいます。今後開催される全国和牛能力共進会などの大会でいい成績を残し、全国にその存在をアピールしたいです。もちろん世界中にも。これまでの先輩が築き上げてきた改良技術にさらに磨きをかけ、お肉がたくさん取れておいしい長崎和牛をつくり上げていきたいと思います。

先輩からのメッセージ

 畜産職は配属先で業務内容ががらりと変わります。私の初任地は島原振興局で、普及活動など畜産農家をサポートする仕事をしていました。しかし「長崎県内の畜産農家がもうかるために」という目標はどこも同じ。畜産業の維持・拡大に貢献するために連携しながら業務に当たっています。それぞれの場所で積み重ねた知識は、自分の経験値を上げてくれる大切な財産。一緒に長崎県の畜産業を盛り上げていきましょう。

休みの日の過ごし方

 最近ハマっているのはサウナ。汗をかきながら8~10分入ったら水風呂にざぶん。その後、外気に当たりながら体を冷ます外気浴を。この3セットを繰り返していくと、雑念がすっと消えていくのがわかります。サウナ用語でいわゆる「ととのう」という感覚です。