2023年長崎県職員募集
長崎県人事委員会
職種紹介

農業

【主な配属先】農林部、各振興局、農林技術開発センター、農業大学校など

生産者を悩ませる問題解決に向け、科学的アプローチ
平成30年度入庁
農林技術開発センター
農産園芸研究部門
花き・生物工学研究室

渡川 友里恵

わたりかわ
ゆりえ

※勤務先は令和3年度時点

 長崎県は野菜や果物だけでなく、花の生産も盛んな地域。なかでもカーネーションは全国6位の出荷量を誇り、高く評価されています。しかし近年、萎凋細菌病をはじめとする土壌病害の多発が大きな問題に。土が健康でなければ、高品質の花は育ちません。そこで私はDNAマーカーを用いたカーネーション萎凋細菌病抵抗性品種の選抜や、土壌中の病原菌密度を正確に測定する手法の開発を行っています。
 この菌は温かいところを好むため、夏場の高温期に発生。立ち枯れの症状を引き起こします。DNAマーカーを使って病気に強い遺伝子が入っている品種を見分けたり。現地の土を採取して病原菌の量を測定したり。試験研究はすぐに結果が出るものではなく、さらには、その結果が実際に現地に普及するまでに時間がかかることもあります。しかし生産者に試験研究の結果を報告した際に喜んでもらえたり、生産者や関係機関と議論を重ねながら少しずつ問題解決に近づけていくところにやりがいを感じています。
 花の生産者には若い人も多くいます。新しい品目にチャレンジしたり、流行りの色の花を育ててみたり。若い感性を生かしたファッション性豊かな生産に取り組んでいます。こうした生産者をサポートするためにも私たちの研究は欠かせません。研究の成果が実を結び、美しい花をたくさん咲かせられるようフィードバックしていきたいです。

私が考えるナガサキのミライ

 農業を含む一次産業は産業の土台であるため、長崎県の発展に農業の活性化は必要不可欠。農業に携わる人を増やしていくことで産業が活発になれば、県全体の活力を上げることにつながると思います。その足掛かりとして、まずは問題解決のために現地へと出向き、生産者の声を聞きながら試験研究に取り組むこと。その結果、生産者の経営状況の改善や、それに伴う所得向上に貢献していきたいです。長崎県で新しく農業を始めたいという人が増え、さらに活気のある産地・長崎県にしていけたらいいなと思います。

先輩からのメッセージ

 長崎県は独特の地形を生かしながら農業を行っているのが魅力。大学で学んだ知識を少しでも地元である長崎県のために役立てたいという思いから県職員に。農業職は、行政、研究、普及といろいろな方向から生産者を支えることができます。さらに各振興局は生産者との関係がぐっと密に。経験豊富な先輩たちにも教わりながら、いろいろなことを学んでいけます。一緒に長崎県の農業を盛り上げていきましょう。

休みの日の過ごし方

 もともとはドライブや、おいしいご飯屋探しが好き。今はお家時間をいかに気持ちよく過ごせるかにハマっています。ちょっといいコーヒー豆を買ってきて、ちょっといいスイーツを一緒に食べて。観葉植物や花も飾るようになりました。冬の花の中ではラナンキュラスが好みです。