対馬振興局農林水産部林業課
森林は水源涵養や山地災害の防止など、人々の生活を守る役割があります。林政班の仕事の一つは、森林の公益的機能の発揮と木材生産を目的に、森林整備を行う事業。私は山林が約9割を占める対馬で、県営林の森林整備を担当しています。間伐をする場合、まずは立っている木の高さや本数を測り、伐採後の丸太を運ぶ作業道を計画するために現地調査をします。委託業務を発注し、作業の進ちょくを管理します。また、業務で生産された間伐材は製材所などに販売しています。
大学で森林生態系や森林調査の実習を経験して林業に興味を持ちました。この仕事に就いたのは、大学での学びを生かし、生まれ育った長崎県の人々が安心して笑顔で暮らせる社会づくりに携わりたいと思ったからです。森林の公益的機能を最大限に発揮させるには、適切な整備や管理が大切です。自分が担当した現場の作業が無事に終わると安心を感じるとともに、整備した森林が成長していく姿を想うと楽しみになります。
公務員の仕事は現場を歩きながら地域の人々の声に耳を傾けて課題と要望を把握し、解決に向けてサポートしていくことだと思います。林業職の業務は森林整備や木材流通、森林土木など、多岐にわたっています。そして、「技術職」の一つである林業職の魅力は、幅広い業務の中でも「森林・林業」に関するさまざまな業務に従事し、経験を積むことで専門性を深められることだと思います。何世代にもわたって脈々と植え育てられてきた森林を、適切に整備・管理する仕事を通して、次世代につなぐ架け橋となれるように一緒に頑張りましょう。